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30軒目若者のシェアハウス

この日はケンブリッジのホストファーザーの弟家族を含むクリスマス前の集まりという事で一時間かけて息子とそのいとこ夫婦がチェアハウスする家にお邪魔する。

12月に入るとイギリス人は忙しい。クリスマスイブ、クリスマス、ボクシングデイはもちろんだが、前の週等にも集まる機会が増える。クリスマスは家族で過ごすため、前週はその日に会えない親戚や友人の集まりが予定されるのだ。

この日の主催は20代~30代の若い息子世代の親戚の集まり。そして日本では家族や親戚の集まりには恋人を呼ぶという習慣があまりないが、英国では結婚していなくても「パートナー」という形で家族の集まりに参加する光景がそう珍しいことではない。クリスマスは「家族」の集まり。恋人同士の時間ではないため、その集まりに呼んでしまうというかんじ。

そして日本では石田純一ファミリーくらいしか見た事ないような離婚した奥さん側の子供だけではなく、元奥さんまで参加してしまうかんじがなんとも寛大。同性愛についてもそうだが、そういった日本では懸念されがちな関係がオープンであり清々しい。

裏では分からないが私にはそれがとても新鮮で温かいものに感じた。

家の中は若者が住んでいるだけあって簡素で飾りっけがない、学生の一人暮らしの延長線にあるような拘りのない内装で、料理もオーブンで温めただけの簡単なものだが、暖炉のある10畳程の部屋に10人ぐらいひしめき合って談笑する。体裁よりも集まる事の大切さや楽しさが伝わってくるような会だった。これはこれで学ぶものがある。